post 2012年8月30日木曜日 13:09

タンパク質の血糖値への影響

以前の記事に書いたバーンスンさんの労作『図書紹介: 「Dr. Bernstein's Diabetes Solution, 2007-ed....』
には糖質(炭水化物の消化できる部分)の論議だけでなく、タンンパク質や脂質の論議もある。

最近、タンパク質の勉強が進んで来たので、上記の図書の「p124 PROTEIN」 を眺め直しなかてみた。そのなかでも興味深いところを示します;
    Protein and carbohydrate are our dietary sources of blood sugar. Protein foods from animal sources are only about 20 percent protein by weight (about 6 grams per ounce[28.3 grams]), the rest being fat, water, and/or undigestible "gristle". The liver (and to a lesser degree, the kidneys and intestines), instructed by the hormone glucagon,†† can very slowly transform as much as 36 percent of these 6 grams per ounce into glucose ††† --- if blood sugar descends too low, if serum insulin levels are inadequate, or if the body's other amino acid needs have been met. Neither carbohydrate nor fat can be transformed into protein.
これに拙い訳を付けてみますと;
タンパク質と炭水化物は、食べものの中で「血糖値の二大泉源」です。動物性食材に含まれるタンパク質は重量の20%(100gの動物性食材中に20gのタンパク質)に過ぎません。残りは脂肪、水、消化しにくい 筋(すじ)などです。主に肝臓(微小ながら腎臓や腸)は、ホルモンのグルカゴンの指令のもとで、非常に遅い速度ながらも摂取したタンパク質の36%をグルコースに転換することが出来ます。ーーー ただし、血糖値が減少しすぎたり、血漿中のインスリンの値が不十分だったり、体のほかの部位のアミノ酸必要が充足されていれの条件の元にです。他方、炭水化物と脂肪はタンパク質に転化できません。

実は、この;
  • 動物性食材に含まれるタンパク質は重量の20%(100gの動物性食材中に20gのタンパク質)に過ぎません。
については、以前の記事『動物系食材のタンパク質含有率を比較する
に書いたように、 動物系食材に成り立つようです。すると、以前の記事『ブドウ糖を飲むと血糖値はどれほど上がるか?』と類似の計算手続きをつくると便利なようです。

特にタイプ2の糖尿病で、低糖質ダイエットをしている自分では、食後数時間後の血糖値上昇の目安に使えるかと考えました。

そこで動物性食材100gを食べた時に、グルコースに転換される量、δBSをだして見ます;
  • タンパク質の量は、20%で、20g.
  • この36%がグルコースに転換、20g-protein*0.36 = 7.2g-glucose
  • このグルコースは、前の記事【記事『「バーンスタインの式」の表とグラフ』】により、血糖値の変化を生じる。
    • 自分の場合であれば、体重75kgなので、1g-glucoseは血糖値を2.5mg/dL上昇させるので、
    •  δBS = 7.2g-glucose * 2.5mg/dL = 18mg/dL
従って、 低糖質ダイエットで糖質を押さえているから安心して、食肉を200gほど馬鹿食いをすれば、数時間後に36mg/dlの上昇につながります。特に夜食で食肉を多めにとれば、睡眠中にタンパク質からの転換グルコースで血糖値が上昇し、所謂筋肉運動によるGLUT4の活性化が出来ないので、「朝の空腹時血糖値が上がってしまう」ということのようです。

ただ、残念なことに自分の実力では、タンパク質の代謝の観点から、糖原生の流れから、上記の式の転換を理解できていない。分子栄養学の解釈論が進化してもらいたいものだ。


ーーーー
この記事の履歴
  1. 開始 2012-08-30  (木) 13:09




0 件のコメント:

コメントを投稿