以前にご紹介した本、図書紹介:「からだの働きからみる代謝の栄養学」
の「第9章 タンパク質の消化吸収と代謝」の「9.2 タンパク質の合成に必要なアミノ酸は食物のタンパク質分解して供給される」で興味深い記述があったので下記に引用します;
簡単に言えば、『1食ごとに、の「第9章 タンパク質の消化吸収と代謝」の「9.2 タンパク質の合成に必要なアミノ酸は食物のタンパク質分解して供給される」で興味深い記述があったので下記に引用します;
- タンパク質はヒトの体重の15%を占めている。(省略)
- タンパク質は細胞内で一定の役割を果たした後は、存在するとかえって生体の恒常性維持の妨害になることがある。また、細胞内の構造体や細胞自体も、時間とともに構造が損傷するものもある。これらのタンパク質や
- その複合体である構造体は、特定の系によって認識され、解体や分解される。
- ヒトの体では、1日に総タンパクの2%前後のものが(アミノ酸に)分解されている。体重65kgの人では、1日当たり約200gのタンパク質が分解されていることになる。この分解により生じたアミノ酸の約2/3は、タンパク質合成に再利用される。残りの量(1/3)は、{アミノ酸のアミノ基を引き抜かれた炭素骨格部分を経由して}糖原生やケト原生物質として、他の物質に転換されたり燃焼して完全に分解される。この分解される量(体重の0.1%)は、毎日栄養として補わなければならないことになる。ヒトは通常、他の生物体を食べて、そのなかのタンパク質を消化管で分解してアミノ酸を補給する。
- 総タンパク質 = 体重の15%
- 1日にアミノ酸に分解されるタンパク質の量 = 1日に総タンパク質の2% = 1日に体重の15%の2% = 1日に体重の0.3%
- 1日に他の物質に転換したり、燃焼するアミノ酸の量 = 上記の1/3 = 1日に体重の0.1% ← これを「毎日栄養として補う」
- 1日にタンパク質に再生されるアミノ酸の量 = 上記の2倍 = 1日に体重の0.2%
- 1日に転換や燃焼するアミノ酸は体重の0.1%=1/1000だから、1日に74kg/1000=74gを補給する必要がある。
- 1日に3食平均にタンパク質を補給するには、1食に74g/3=25g分のタンパク質を補給しないといけない。
- 鳥肉、豚肉、牛肉、魚肉など動物性食材のタンパク質の分率は20%=1/5だから、 簡易的にいえば、
- 1食ごとに、動物性食材を25g*5=125gていど食べると過不足がない。
- 食材により、必須アミノ酸の種類に偏りがあろうから、各種の動物性食材を1食ごとに替えるとよいかも知れない。
- これ以上のタンパク質の摂取は、 他の物質に転換し、血糖値の上昇や脂肪の増加を引き起こすわけだ。
- 「自分の体重(kg)を5/3(約1.7)倍したグラム数の動物性食材」
- もっと簡単には;「自分の体重(kg)の1〜2倍のグラム数の動物食材」
を食べる』と覚えておけばよい。ただ糖質と血糖値のようにタイトな関係でないし、消化速度も遅いので、あまり厳密にコントロールする必要はないと思うが...。
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この記事の履歴
- 開始 2012-08-12 (日) 21:16
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