post 2012年8月8日水曜日 18:47

図書紹介: 「Dr. Bernstein's Diabetes Solution, 2007-ed.」

この本は、以前通っていた糖尿病専門医の治療方針が理解できず、
  • しかもインスリンの投薬量と、自己肝臓由来のインシュリンとを合わせると「高インスリン血漿」ではないかと思うに至ったこと、
    • 素人の直感で血糖の原料である「グルコース」を徐々に減らしてみると、2年も高止まりしてたHbA1cが徐々に下がりだした。
  • そんな折、新年会で、
    • 日頃飲まないワインを大量に飲んだ翌日に血糖値が暴走しない事、
    • それが2年越しにも成立しているのにおどろいた。
    •  取り敢えず、グラス一杯の赤ワインを飲み始めた。
  • 一方、4年前に膝の骨折で手術したときに、睡眠後に血糖値が上昇するのを知って、
    • この現象は「糖新生」という反応でおこり、
    • グルコースの解糖系、クエン酸回路の逆行反応らしいことはしっていた。
    • でも、この現象がアルコール接種により抑制されるとは、思いいたらなかった。
ここら辺から本格的に書籍を気にするようになり、区の図書館で

  • 「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」
    • リチャード・K・バーンスタイン著、太田 嘉義・訳
    •  金芳堂、京都、2009-11 第2版
    • ISBN: 978-4-7653-1399-5
 を見て大変に驚いた。そのp107に「アルコールについての付言」という項があ
り;
  •  エタノールが蒸留酒、ビール、およびワインの中身であるが、血糖値に直接の影響はない。なぜならば身体はそれをブドウ糖に変換しないからである。蒸留酒、および非常に辛口のワインの場合には血糖値に強い影響を及ぼすほどの炭水化物を一般に含んでいない。(以下略)
  • しかしながら、エタノールを食事のときに飲むと、一部の糖尿病患者の血糖値を低下させる可能性がある。これは肝臓を一部麻痺させ、糖新生を抑圧するので食事中のすべてのタンパク質をブドウ糖に変換できなくなるからである。平均的な成人にとって、蒸留酒1.5オンス(約45g)あるいはグラス一杯以上の量で有意な影響があるように思われる。食事と一緒にジン2杯を飲むとすると、肝臓がタンパク質をブドウ糖に変換する能力は損なわれるかもしれない。
とかいてある。上記の説明は、やや曖昧な感じを受けたので、 その原書;
  • "Dr. Bernstein's Diabetes Solition: the complete guide to achieving normal blood sugars"
    • Richard K. Bernstein, MD, FACE, FACN, FCCWS
    • Little, Brown and Company, NY, 2007.
    • ISBN: 978-0-316-16716-1
 を入手した。

そのご、インスリン投与の治療に納得が行かず、インクレチンの投与をして頂ける糖尿病・腎症の専門家(もちろんアルコールも可、低糖質ダイエットも可)に換わり、治療にあたっていたので、この本を忘れていた。

6月の暮れに「夏風邪から肺炎で苦しんだ後のリハビリテーション」でこの本を見返して、再度"Dr. Bernstein's Diabetes Solition"の本にも目がいった。糖新生だけでなく、
  • グルコース摂取量とその血糖値への影響
  • タンパク質摂取量とその血糖値への影響
  • インスリン注射量とその血糖値への影響
などと、具体的な解説があるのに今更ながら気がついた。 「グルコース摂取量とその血糖値への影響」については、このサイトの中に解説ページを作った;
ので、参照ください。

また、タンパク質の場合も、似たような計算ができるので、記事にしてみた;
【関連記事】
  1. HbA1cの長期挙動

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この記事の履歴
  1. 開始 2012-08-08  (水) 18:47 
  2. 追加 2012-08-31  (金) 08:57  タンパク質の血糖値への影響
  3. 追加 2012-10-08  (月) 13:33  関連記事 「HbA1cの長期挙動」

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